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2021.5.1 CEOブログ

老いを支えた新たな命

▶4月末、久しぶりに78名様の結婚披露宴のお手伝いをさせていただきました。新婦N家の母方には90代のおじいさんとおばあさんがご列席。長寿社会とは申せ、ご夫婦お揃いでお孫さんの結婚式に列席できる例は少なく、列席の叶うことは命のつながりを寿ぐおめでたい姿。以下はN家のお母様から伺った話です。
▶ご実家のおじい様はお若い時分から責任感が強く、ご家族の中で父親としての威厳を示していたのだそうですが、この数年間は痴呆の症状が進み、気持ちも弱り切ってしまっていたようです。ところが、ひ孫が生まれ、母子がご実家で過ごす2か月のうちに、ひ孫S君の存在がおじいさんに大きな変化をもたらしました。
▶「俺が家長だ!と威を張っていたあの父が…。ひ孫に目線を合わせようとしても、屈むことさえできなくなっていたあの父が…。屈んでひ孫をあやし続けるうちに、日に日に元気になっていくんです。症状も緩和して、日に日に笑顔が増えていって…。」「お父さんてこんな人だったんだ!こんな面もあったんだ!」と驚くほどにお父様の存在が明るくクローズアップされ、N家では今まで以上のご家族の絆を実感されているとのこと。結婚式の最中もひ孫のS君を抱くおじいさんの姿が印象的でした。
▶このお話を通じ、老若男女が共存する弊社も同様に思いました。コロナ以前の事業運営においては、既存のオペレーションを要領よく行うことのできるスキルの身についた経験の豊富な年長者が若者をリードしていました。ところが、続くコロナ禍を試行錯誤する中で、年長者に身についたオペレーションだけでは対応できないことを、経験の浅いはずの若者が何食わぬ顔でこなす。これまで若者の成長を願い続け、活躍の場を先輩なりに整えてきたつもりで来た年長者は、思いがけぬ若者の活き生きした仕事ぶりに目を丸くし、また目を細める。若者の成長に煽られるように年長者も動き始めています。
▶4月から6月の期間は、昨年から延期されたご両家の挙式披露宴の施行期間で、ブライダル業界は全国的に超多忙!と思っていたら3回目の緊急事態宣言!大都市圏では再々にわたる延期・キャンセルに混乱する同業者の姿が顕著となり、「ノンアルコールウェディング」や「1.5時間ウェディング」等、またまた予測もできなかった展開となっています。諏訪圏域においても変異株を中心とした新規感染者が100名を超え「飲食店への時短営業要請」も始まりました。期待していたゴールデンウィークの成人式も中止や延期が相次ぎ、エンレースではその対応に追われています(誠意ある対応でキャンセル率は2割程度)。フェリスクレールでは県外からのゲストや、制限のある職場関係のゲストを絞りながら、昨年からの延期カップルの施行が活発に行われております。
▶そんな中でも新規来館は、エンレース・フェリスクレールともに「フォト婚」「家族婚」を中心としたお問い合わせで、マーケットの同業他社に比べて好調のようです。また、来春以降の大人数での披露宴をお考えのカップルもしばしば来館。アウトドアウェディングのプランニングへの挑戦も始まりました。新生活をスタートするお二人はコロナ禍にあってもライフプランは着々と進めてゆかねばなりません。この秋は感染対策しながら小さなウェディングをどれだけお手伝いできるのか?我々の持っている経営資源を総動員しながら、ニューノーマルなビジネスモデルを模索してゆくことになるでしょう。働き方を効率化しながらまだまだ忍々です。

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